俺たち悪ガキ団地っ子

その１…ビールかけ事件

　桜が散りはじめ新緑の香りがしてきた季節、新学期になりクラスの友達も新しい友達だちが出来てくる頃、僕らは相変わらずのメンバーで公園で缶けりしていた。

『もぅ゛ずるいよぉ』

　半泣きになりながらとっちょがマサやんを追っかけてる。しかし、とっちょの足の速さでは差が開いて行くばかり

　へへっと軽く笑みを零しマサやんが缶をこれでもか！と蹴っ飛ばした。コーヒー缶は２０ｍ先の草むらまで飛んで行った

『もぅ゛』

　と、一言とっちょは言った後、肩を落として、とぼとぼと缶を取りに行っている。とっちょの鬼連続記録はニ桁を越えていた。

　この団地の裏にある公園(まるとみ公園)は学校の校庭くらいの広さがあり、コンクリートで、できた山に滑り台などが付いてる遊具などもあり遊具も充実していて僕らの遊び場だった。