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「なッ…なんだと!?」
呟いた村人に、冷龍は掴み掛かる
「奴らは大勢いるし…それに、武装してる。助けるのは無理なんだ…気の毒だが、諦めろ。」
「テメェ…!…皆も、皆もそう思ってるのか…!?」
怒りの形相のまま、村人達をもう一度見回す
村人達は顔を伏せてはいるが、その雰囲気からどう思っているかは察知できた
「このまま奴らに好き放題されていいのかよ!?畜生!畜生ぉぉ!」
喚きながら、怒鳴りながら、冷龍は走り出す
向かう先は、自分の家だ
「爺ちゃん!」
家につくなり、勢い良く扉を開ける冷龍
「どうしたんじゃ?何かあったか?」
「姉ちゃんが…姉ちゃんが奴らに連れてかれたんだ!」
「なんじゃと!?奴らめ…息子だけではなく孫までも…!」
冷龍の言葉を聞いて、冷巌は身体を震わせる
それは怒りによるモノだという事は、誰が見ても明らかだった
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