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「…ふんッ、小娘一人助けるために飛び込んでくるとは…。とんだ馬鹿がいたものだ。」
左手に持ったトランシーバーから、侵入者の事を聞き、不敵に笑うトーレス
「そいつが死体になったら…みせしめに張り付けにでもするか。」
トランシーバーをベッドの上に投げ捨て、トーレスは冷蘭に目を向ける
「さて、部下からの貢ぎ物を楽しむか。」
「ッ来ないで!」
にじり寄るトーレスから逃れるように、冷蘭は一歩退く
この寝室とおぼしき部屋の扉の外には、見張りが立っている
部屋から飛び出して逃げる…という選択肢はない
「なぁに、殺す訳じゃないんだ…そんなに怖がる必要はない。」
怯える冷蘭にジリジリと迫り、ついにその細い手首を掴まえるトーレス
「いや…!離して!」
必死に手を振りほどこうとするも、それは無駄な足掻きでしかない
「ジッとしてろ…ッ!」
この期に及んでまだ抵抗する冷蘭に苛立ったのか、トーレスは無理矢理組み敷こうとした
その時…
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