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…数分後
「ふう…すまない、助かった。」
中身がカラになった水筒を少女に差し出し、礼を言う
「いえ、困った時はお互い様ですから。」
少女はニコリと微笑みながら、水筒を受け取る
「武器を持っているところから見ると…賞金稼ぎの方ですか?」
「まあ…そんなところだ。…君は?」
「私は近くの町の住人ですよ。この子の散歩をしてたんです。」
そう言って、少女は傍らに寝そべっている犬の頭を撫でる
「自己紹介がまだでしたね。私はミリー。この子はジョンっていいます。」
「俺はシロガネ。黒羽シロガネだ。」
「黒羽 シロガネ…日本の方なんですね。」
「君こそ現地人には見えないが…『移民』か?」
「ええ、10年前に父と一緒に移ってきたんです。」
各国は、領地とした土地に移民として自国の人間を送り込んでいる
勿論、こんな危険な地に喜んでいく者はいない
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