ならず者

13/19
前へ
/44ページ
次へ
「…………。」 これで残りは一人…いや、ミリーを追っていった者達をいれれば四人だが 今、シロガネの目の前にいるのは一人だけ しかも、その男は二人の仲間があっという間に殺された事で戦意を喪失し、バイクを停めてしまっていた 「…後は貴様だけだな。」 シロガネがフリーガンの銃口を男に突き付ける 「ま、待て!俺は抜ける!だから見逃してくれ!」 怯えたように、男はシロガネに命だけは助けてくれと嘆願する その表情は恐怖で引き攣っていた 「…いいだろう。」 「へ、へへッ…お、恩に着るぜ。う、撃つなよ?」 「撃ちはしない。さっさと行け。」 男は引き攣った笑顔を浮かべながら、シロガネに背を向ける (馬鹿が…誰が抜けるかよ!) 心の中でそう呟き、ニヤリと笑う その瞬間… バァンッ! 銃声と共に男の背中に穴が空いた 「て、テメェ…!な、なんで撃っ…」 バイクと一緒に…男は驚きの表情を浮かべたまま倒れた 「貴様らはあの子の父親と約束をした。だが、貴様らはソレを守らなかった…」 「だから、俺も貴様らとの約束など守らない。」
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加