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「…………。」
これで残りは一人…いや、ミリーを追っていった者達をいれれば四人だが
今、シロガネの目の前にいるのは一人だけ
しかも、その男は二人の仲間があっという間に殺された事で戦意を喪失し、バイクを停めてしまっていた
「…後は貴様だけだな。」
シロガネがフリーガンの銃口を男に突き付ける
「ま、待て!俺は抜ける!だから見逃してくれ!」
怯えたように、男はシロガネに命だけは助けてくれと嘆願する
その表情は恐怖で引き攣っていた
「…いいだろう。」
「へ、へへッ…お、恩に着るぜ。う、撃つなよ?」
「撃ちはしない。さっさと行け。」
男は引き攣った笑顔を浮かべながら、シロガネに背を向ける
(馬鹿が…誰が抜けるかよ!)
心の中でそう呟き、ニヤリと笑う
その瞬間…
バァンッ!
銃声と共に男の背中に穴が空いた
「て、テメェ…!な、なんで撃っ…」
バイクと一緒に…男は驚きの表情を浮かべたまま倒れた
「貴様らはあの子の父親と約束をした。だが、貴様らはソレを守らなかった…」
「だから、俺も貴様らとの約束など守らない。」
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