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そう吐き捨てると、シロガネはミリーの走っていた方向に身体を向けた
地面には小さな足跡と犬の足跡…そして、三本のタイヤ痕が一直線に伸びていた
ミリーの姿は見えない…
「急がなければ…!」
彼女を助けるために、シロガネは走り出した
その頃…
「はぁッはぁッ…!」
ミリーとジョンは町を目指して必死に走っていた
「そらそら!走れ走れぇい!」
「止まったら捕まえちゃうぞ~!」
男達は笑いながら、彼女を煽る
人間の…ましてや少女の足でバイクから逃れられる訳がない
捕まえようと思えばいつでも捕まえられるのだが、男達は敢えてそうしなかった
…楽しんでいるのだ
非力な少女を追い回す事を…まるで小動物を狩るかのように
「はぁはぁ…あッ!?」
足が縺れて、ミリーは転んでしまった
「はっ…どうやらここまでのようだな。」
男達はバイクから降り、ミリーを取り囲む
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