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頭が痛い・・・
女性の綺麗な声が聞こえる
その声に霧が払われるように視界が広がる
「気分はいかがですか?」
魔方陣で固められた上に膝を突いて放心していると優しいく声をかけられる
「いや・・・大丈夫」
そう言って立ち上がり目の前の女性を見る
「!!」
「いかがなさいましたか?」
驚きを顔に出さなかったつもりが気がつかないうちに出ていたようだ
その女性・・・いや少女と言ったほうがしっくりくる
スラリとしているが女性的主張は十分だ
白いきめ細かい頬の上には目を覆い隠す蝋のようなものが張り付いていた
「あぁこの目ですね?コレは封印です、見えてはいますのでご安心を」
事無げに言う彼女が痛々しく見える
「なぜ封印を?」
「・・・階段を登って上に居る要人に詳しい話を聞けると思います」
そう言って上を指差す
「上か・・・た、高え」
一体どの位の高さがあるのだろうか、上を見ているだけでも寒気がするようだ
「わかった行ってくる」
そう言うと彼女は軽く会釈をして背を向けてしまった
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