転校早々モテモテ事件

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「ちゃんと相手してたら日がくれるからいいんだよ」 そう言われればそんな気がするので仁はそれ以上言うのをやめた。 エレベーターは二階に着き、庵乃に付いていき、教室に入った。 仁の目に入ったのは女の子。 どこもかしこも女の子だらけだ。 「女の子ばっかりのクラスなんだな」 庵乃に言うと庵乃は首を横に振った。 「そこの机に座ってる木刀を持ってるヤツは男だよ」 庵乃が言ったヤツを見ると、ロン毛で長ランを着た美人の女の子だった。 「えっ?ヤンキーな女の子だろ?」 「アァ?誰が女だって?」 気付いたら長ラン美人が目の前にいた。 声は完璧に男だ。 「す、すいません」 縮こまっていると庵乃が助けてくれた。 「荊、転校生なんだからしかたないだろ。女って言われたくないなら髪切ればいいじゃん」 「はぁ?テメェの方が女っぽいだろ!髪は切らねぇからな」 喧嘩が始まり、仁はワタワタする。 が、喧嘩は治まりそうにない。 そこへ日本人形のような女の子がやってきた。 「これこれ。叙の若に泉堂の若。転校生の若が困っておるよ」 「「祀さん」」 二人は喧嘩をやめた。 そして祀と呼ばれた女の子が仁の方を向いた。
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