悪夢

4/11
前へ
/54ページ
次へ
長い髪の女は、桐島の胸に顔を押しつける。 それからゆっくりと、白く細い腕を桐島の首へ伸ばしていく。 首に食い込んだその指は、しなやかに、そして力強く。 気道を潰していく。 まるで映写機に映し出されたかのように。 世界が色を失って輪郭を歪め、やがて意識は終焉を迎える――。
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加