愛しい人

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「で、なんで俺の家なんだよ…」 「だって、私がいたら邪魔でしょ?ここは私の家だから私が出ていく理由は無いし」 …確かに…… 櫻井の言っていることは、とげがあるけれども、いちいち正しい。 「まぁ、今日は俺んちも誰もいないけど…」 「丁度良いじゃない!…あっ、でも、瑠奈に手を出すのはまだ早いわよ!今日は話すだけね。そんなことしたら怒るから!」 「分かってるよ!!」 そんな気はなかったが、心の中を読まれたようで、ドキリとした。 幸いここから俺の家まではそんなに遠くない。 おぶって行けばいいか。 ぐっすり眠っている瑠奈を起こさないように背中に乗せた。 思ったよりも軽い。 「櫻井…。ありがとう」 「親友の事ですから。今度泣かせたら承知しないわよ」 「分かった…」 櫻井の家を出ると、ゆっくりと家に向かった。
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