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頬を撫でる心地よい風がなくなった。
「……着いたわ。」
手を離し、目だけで周りを見るアキ。
たくさんの人がいる。
いや、人の形をしていても獣の耳がついていたりするものも居る。
「中央にある国フルーリアだ。」
「都市部なのね…。」
微かに顔をしかめる。
「あぁ。とりあえずギルドに行こう。
君が来たことを知らせないと。」
「ギルドに要請されたのね…。あの爺も諦めが悪い。」
呆れた様に呟く。
「さ、こっちだ。」
光夜はアキの腕を掴み、人混みを進んでいく。
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