一章

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嫌だ、まだ死にたくない やり残したゲームや週末に友達と遊びに行く約束だってある こいつ・・・・ふざケンナァア!! 体が焼けるように熱い、まるで自分が自分でなくなっていくようだ 投げ捨てられ力の入らなくなった腕の手首から服を裂いて刃物ような物が飛び出し、爪が鋭く伸びてまるで獣の手のようになった 左目の下に鱗が浮かび上がる 「うらぁぁぁぁぁぁあ!!!」 俺を食おうと迫る顔をぶん殴って吹き飛ばす 殴り飛ばされた化け物は壁に激突しめり込んだが、まるでダメージがないような素振りでこちらに走って来る 先程まで早すぎて見えなかったはずの化け物が、今は止まっているのではないかと思える程遅い 「ゴガァァァァァァァア!!」 突き出される腕を易々と避け、手首から生えている刃物のような物で化け物の首をはねる 「鈍いんだよ、この化け物が!」 首が無くなった体は力なく崩れ落ちた はねた首は暫く動いていたがじきに動かなくなった 「やった・・・のか?」 化け物を倒した安堵からか今まで張りつめていた意識が緩み 地面に倒れそうになった所を誰かに受け止められた 「一歩遅かったようだ、しかし君がオーヴァードだったとはな。」 俺を受け止めた人物は何か聞き慣れない単語を口にしていた あれ?この声って・・・・
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