8人が本棚に入れています
本棚に追加
/54ページ
入学式が終わって数週間。放課後いろんな部活が新入部員を求めていた。そんな先輩達を無視して校門を出る私。
ここは私立白羽(はくば)高校。女子校だ。そんな高校に通う私広瀬こなつは公立高校に落ちてしまいこの私立高校へ…。
「私ってホント運悪い……💧」
なんとなくつぶやいてみた。
数週間たったというのにまだ友達1人出来ない。周りの子達は出来ているというのに…
「同じ中学の子はいるけど、それほど仲良くないし…」
私は人と話すことが下手だ。それに大人しいし可愛くもない。こんな感じで大丈夫なんだろうか。
毎日が不安でしょうがない。早く友達出来ないかなぁとつぶやきながら帰っていた。
「カキーーン!」
そんな時だった。
「この音って……」そうこの音はバッドがボールを打つ音。「でもなんで女子校に野球部!?」
私は真相を確かめたくてこっそり校庭を覗いた。
フェンス越しに見えるのは数人の女の子が!!どの人も野球部っていう感じじゃない気が…
「というか野球部ってあったんだぁ。全然知らなかったなぁ。」
「それじゃあ入ってみる?」
「うぇ!!?」
急に背後から声がしたからびっくりして変な声でちゃった(汗)そこにはポニーテールをした女の子がいた。
「えっと…誰、ですか?」
「ん?私?私は安藤美穂!よろしくネ🎵」
なんのためらいなく笑顔で言う安藤さんはきっと人懐っこい人なんだと思う。私とは正反対。
「で?あなたは?」「わ、私ですか!?」「当たり前でしょう!こっちが名乗ったんだからさぁ」
少し呆れぎみに言われ、一応名前を言う。
「えっと…広瀬こなつです。
なんか変な感じ…。「ふ~ん。1年生?」「は、はい。」
「………………。」「……………‥。」
なぜか沈黙。というよりすっごく私見つめられてる!!
この沈黙いつまで続くのだろうか。
何か話しかけるべきなのかなぁ?
そんなことを考えていると……
「ねぇ、今部活とか入ってないよね?」「は、はい……。そうですけど。」
「マジで⁉ホントに⁉じゃあ野球部のマネージャーにならない?」
「……………へ?」
私は思わずまぬけな声を出してしまった。
最初のコメントを投稿しよう!