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夜中、俺が普段通り部屋で勉強していると、ノックが聞こえた
「武瑠くん、ちょっといい?」
あの人が俺を名前で呼ぶときは、決まって機嫌が良いときだ
「はい」
俺はそう言って部屋のドアを開ける
すると怖いくらいの笑顔がそこにあった
「なんでしょう………」
「武瑠くん、もうすぐ高校生よね? そろそろ社会勉強した方が良いんじゃないかな~と思って。 魅渡世学園に行ってみない?」
拒否権なんて、ないクセに………
「はい」
俺がそう答えると笑顔でその場を去って行った
密かに扉の向こうから聞こえた これでアイツの顔を 毎日見なくていいわ という呟きを背に、俺はまた勉強机に向かった
………魅渡世学園は全寮制の男子校だ
金持ちばかりが集められ、独立するための知識を養う学園
「………学園………か………」
武瑠はそう呟いて勉強を再開した
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