17人が本棚に入れています
本棚に追加
琳琳王女が丁国から帰国すると、貴陽国の宮殿の前では孫王妃と、琳琳より二つ年上の兄である恭王子が出迎えた。
「母上、兄上、ただ今戻りました。お変わりありませんでしたか?」
すると、恭王子が慌てた様子で近付き、琳琳の手を取り、再び馬車へ乗るよう促しながら言った。
「琳琳、宮殿は今、大変なことになってるんだ。大允国で何かあったみたいで、使者が突然来てるんだが、王女が戻るまでは何も話せない、とお前の帰国を待っている。すぐに大殿へ向かってくれ。」
琳琳王女は胸騒ぎを覚えた。そして、そのまま馬車で大殿へと急いだ。
最初のコメントを投稿しよう!