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結婚式まであと一月となった頃、琳琳王女は真王に呼ばれた。
「琳琳よ、準備で忙しいとは思うが、お前に王女としての最後の公務を命じる。」
「はい、父上。」
「丁国の景王子の結婚式に貴陽国の代表として出席して欲しい。」
「え?景王子が結婚するのですか?」
「そうだ。お前は王子とは従兄妹であろう。嫁いだらなかなか会うこともできぬだろうから、ゆっくりしてくるがよい。」
「はい、ありがとうございます。で、王子はどちらの姫君と結婚するのですか?」
「そうそう、花嫁は大允国の皇女で太武帝の妹君だ。お前の義妹になるのだぞ。あちらの国のことを色々と教えてもらいなさい。」
「はい、皇女とも仲良くなれるよう努力いたします。」
「では、早速出発の準備をしなさい。急で申し訳ないが、結婚式は五日後だからな。丁国も我が国と同じ立場ゆえ大允国には逆らえなかったのであろう…」
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