ラブレターを書く。

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私が小さい頃は、携帯電話は生活に密着していなかった。 ……というより、今のように小型化されてなかった。 ポケベルから始まり、PHS、携帯……。 勿論始めは白黒だったし、ズシッと重く値段も高かった。 やっとねだって買ってもらった高一の時。 当時はパケ代使い放題じゃなくとんでもない事になってすぐに携帯を止められた。 今では懐かしい思い出。 生活に密着した存在になった携帯。 私は便利さも感じ、寂しさも感じる。 何だか私達は文字を書く習慣から遠ざかり、古きよき時代は消えていってるように思える。 私の部屋には広告の裏にびっしりかいたプロットが沢山ある。 当時はプロットという存在を知らなかったが、偶然作っていた。 手書きの小説も沢山ある。 小学生のころから書き続け、たまってしまった。 パソコンも普及してなく、私にとって書くというのは当たり前の事だった。 その影響か、私は昔から文通やイラスト交換が好きで友達とやっていた。 ラブレターを書く経緯になったのはある日の友達との会話からだ。 ある日友達は、可愛い便箋と封筒を私に渡した。 『ラブレター一緒に書こう。』 そう言われた。 当時私には片思いの彼がいた。 いじめられていた私に優しくしてくれる彼が大好きだった。 その友達はその事を知っていた。 だから私にラブレターを書くように促したのだ。 家に帰り、私は早速書いた。 次の日、学校に持って行った。 ……でも、渡せないでいた。 そんなじれったい私を見兼ねた友達は、彼のランドセルにラブレターを入れた。 この時、彼は悪ふざけと思ったんだろうね。 この一通のラブレターは後に大変な事になってしまったんだ。 私の心は、ズタズタに引き裂かれた。 小学五年生にして、男性不信になった。 今も……。 今もまだトラウマで上手く恋愛できないの。 相手の気持ちわかっても、上手く答えれないの。 どうやったら上手く恋愛できるんだろうって思うんだ。
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