ラブレターを書く。

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数日して私は担任の先生に呼び出された。 彼は私の書いたラブレターを担任の先生に持って行った。 担任の先生にこてんぱんに『子供のくせに……』って言われた挙句、親にまで情報がいき、怒られた。 しかも、この話はクラスの話題になった。 いまだにこの話題をしてくる奴がいる。 かなり、ショックだった。 一生懸命書いたのに、怒られののしられ……。 悔しかった。 素直に気持ちを現しただけなのに……。 私が大人である程度人生経験をつんでるなら多少よかったかもしれない。 だけど、当時の私は小学五年生。 まだ11歳。 世の中も知らないし、恋愛も知らない。 そんな私が何故こういう仕打ちを受けなきゃいけないのかわからなかった。 大人の勝手な考えと彼の軽はずみな行動は、十数年経った今でも許せないし私の心のキズとして残っている。 『この世で一番嫌いなのは?』 と聞かれたら 『ラブレター』 と答える。 だけど、昔はみんなこうやって気持ちを伝えてたの。 きっと私みたいに傷ついた人もいると思う。 幸せになった人もいると思う。 だから、ラブレターを『嫌い』って思わないようにしなきゃと思う。 私の受けた心の傷はきっと消えない。 だから、今までこの事を語りたくなく自分の中に封印していた。 できる事なら一生封印しておきたかった。 だけど、逃げてちゃだめなんだ。 ラブレターを書いた時、勇気を振り絞った。 その気持ちは大事なものだから……。 だからカミングアウトしようと思った。 読んでる方に気持ちを伝えたいと思った。 ラブレターは私の勉強になった。 私はラブレターを通じて言いたいことがある。 偉そうに言ってるなと不快に思われるかもしれない。 それでもいい。 伝えたいことがあるのだから……。 あくまでも私、一個人としての意見である。 賛否両論ある事を承知で伝えたい。 少しだけ……。 少しだけ、耳を傾けてほしい。
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