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「それと、宗麟様……ひとつ、聞き届けて頂きたいことがあるのですが」
「はい、どのようなことでしょう?」
「……私のことを『フラン』と呼ぶのはやめて頂けないでしょうか?どうにも……宗麟様以外にそう呼ばれたことはなく、実感に薄いのです」
「まぁ……でしたら、私のこともフランシスと呼んで頂けないでしょうか?道雪をはじめ、加判衆の皆様もそう呼んで下さらず、寂しく思っていますの」
「な、なるほど……ではフランシス様、私はこの辺りで失礼させて頂きたいと……」
「えぇ、フランもごきげんよう。この次は、共に礼拝をしましょうね?」
大友……フランシス様の姿が、天主堂の中に消えていく。どちらも街並みには馴染まないものなのだが、両者が揃えば幾分かはしっくりくる。
「……だから、そう呼ばないようにと……言ったんですが」
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