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「仕方ないよ、宗麟は御曹司なんだから。あれ、それとも深窓の御令嬢って言ったほうが良いのかな?」
「どっちも間違ってないよ……それにしても、何でフランシス様は俺にフラン、と?被ってるのに」
「前に『イザヤ』って言われかけたときに、断ったじゃない?その時に、『じゃあ私から名前をかじってフランにしましょう』って言ってたにゃ」
「ありえない……」
俺は苦笑して、もう誰もいない天主堂の門に向かって一応の頭を下げた。
理由はひとつ。彼女こそは、俺の仕える大友家の現当主、大友フランシス宗麟様に他ならないからだ。
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