寸劇

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そんな、心の底からどうでもいい事に思いを馳せているうちに、それは私の喉元に襲いかかってきた。 「ぷぎょるッ!!」   …そう、U悲(Uの悲劇の略称)名物ちょっきチョップだ。 「ごふっ!、ぐへっ!」 突然喉を攻撃され、むせまくる私。 そんな私を気遣う様子など一切見せず、目の前に“ソレ”を突きつけてくるちょっきさん。 「てめーふざけんなよ!? またウイルス入れやがって! てめーふざけんなよ!?」 『またウイルス入れやがって』を、『てめーふざけんなよ』で挟む、見事な罵りバーガーだ。 そんな罵りバーガーを浴びせながら、ちょっきさんは、私の左頬を“ソレ”でぐりぐり攻撃してくる。 …液晶画面に、『Uの悲劇2』と表示された、“ソレ”で。 …そうなのだ。 前作、『Uの悲劇(※1)』をお読みになられた、お気の毒な読者様ならもうお気づきかもしれないが、またしてもインストールしてやったのだ。 今も私の頬をぐりぐりしている、この“ちょっき携帯(※2)”に、携帯名義変更ウイルス(※1)…『Uの悲劇2』を。 ふははははっ!! ざまみろちょっきさん! ふははははっ!! 参ったかおしゃれメガネ! ふははははっ!! 私は、『ふははははっ!』ビッグマックを心の中で描きながら、素早い動作でその“ちょっき携帯”を奪った。 (※1:Uの悲劇だの、名義変更ウイルスうんぬんについては、説明すると長くなりますので(30文字くらい)、詳しくは前作『Uの悲劇』をご覧ください。 謹んでお詫び申し上げます。ぺこり。) (※2:ちょっきさんが所有する携帯電話のこと。 『だったらはじめから本文にそうかきやがれ!』なんてゆう人、私は嫌いです。ちなみに現在はスマホかもしれない。)
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