119人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな、心の底からどうでもいい事に思いを馳せているうちに、それは私の喉元に襲いかかってきた。
「ぷぎょるッ!!」
…そう、U悲(Uの悲劇の略称)名物ちょっきチョップだ。
「ごふっ!、ぐへっ!」
突然喉を攻撃され、むせまくる私。
そんな私を気遣う様子など一切見せず、目の前に“ソレ”を突きつけてくるちょっきさん。
「てめーふざけんなよ!?
またウイルス入れやがって!
てめーふざけんなよ!?」
『またウイルス入れやがって』を、『てめーふざけんなよ』で挟む、見事な罵りバーガーだ。
そんな罵りバーガーを浴びせながら、ちょっきさんは、私の左頬を“ソレ”でぐりぐり攻撃してくる。
…液晶画面に、『Uの悲劇2』と表示された、“ソレ”で。
…そうなのだ。
前作、『Uの悲劇(※1)』をお読みになられた、お気の毒な読者様ならもうお気づきかもしれないが、またしてもインストールしてやったのだ。
今も私の頬をぐりぐりしている、この“ちょっき携帯(※2)”に、携帯名義変更ウイルス(※1)…『Uの悲劇2』を。
ふははははっ!!
ざまみろちょっきさん!
ふははははっ!!
参ったかおしゃれメガネ!
ふははははっ!!
私は、『ふははははっ!』ビッグマックを心の中で描きながら、素早い動作でその“ちょっき携帯”を奪った。
(※1:Uの悲劇だの、名義変更ウイルスうんぬんについては、説明すると長くなりますので(30文字くらい)、詳しくは前作『Uの悲劇』をご覧ください。
謹んでお詫び申し上げます。ぺこり。)
(※2:ちょっきさんが所有する携帯電話のこと。
『だったらはじめから本文にそうかきやがれ!』なんてゆう人、私は嫌いです。ちなみに現在はスマホかもしれない。)
最初のコメントを投稿しよう!