彼の記憶装置

5/41
前へ
/41ページ
次へ
普段通りにカバンを肩に掛け、眼鏡をかける。 マンションの階段を下りてポストの確認。 一年以上も通えばマンネリもいいとこだ。 少し歩けば学園が見える 何も考えずにイヤホンから流れる音楽を聴く。 いきなり背中に衝撃を受けた。 その方向を見ると 顔立ちの整っている女生徒が満面の笑みで立っていた 彼女がターゲットだ。 とりあえずイヤホンを片方外す。 「お早よう。かなで」 「お早よう。」 彼女は、皐 真理。 身長は俺とほとんど変わらない。ちなみに俺は160cmだ 生憎身長が伸びない身体だから何といわれようと気にしない。 ついでに補足すると、彼女は皐月学園の学長の孫娘だ。 「ねぇ、かなで。なんでいつもそんなにスカート長いの?」 「生徒手帳に書いてるから。」 「いまどき流行らないよぉ」 校門辺りでそんな話をしながら歩いている。 これもいつもどおり そうそう、忘れていた。 俺は今、女生徒の制服を身にまとっている。 これも訳あって… あまり気にしないでほしい。 そして特におもしろい話もなく、教室に着いた 俺のクラスは2-A 彼女は2-D 俺たちは廊下でわかれ教室に入った。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加