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・・・・・・。
なんだ、この妙な沈黙は?
平井を見るとチラチラと菊池さんを見てるだけだし、菊池さんは俺と平井を交互に見てるから、たぶん・・・微妙に怪しんでるんだろうな・・・。(汗)
平井がハッキリ弁解しないなら、俺がしておかねば・・・。
クラスに平井と俺がデキてるなんて噂はごめんだ!!
ユウキ「菊池さん、誤解してるでしょ?
さっきのは、俺の飯の話だよ。」
キクチ「守元くんのご飯?」
ユウキ「あぁ、またお袋が出張で暫く留守なんだよ。」
キクチ「そっか、そうなんだ。平井くんがご飯を心配してたんだね。
やだっ!私ったら変な勘違いしちゃって恥ずかしい。ごめんね。
あっ!咲希ちゃんが呼んでるから行くね。
じゃあ、またあとでね。(笑)」
菊池さんが去ると、平井は誤解をといた俺に感謝をしたが、すぐに俺の手元に視線をうつした。
ヒライ「ユキ、それ・・・学校に持ってくのか?」
ユウキ「それ以外に方法あるか?」
ヒライ「コインロッカーに入れてくとか?」
ユウキ「・・・・・・、コインロッカー・・・。」
瞬時に俺はコインロッカーに入れた状態を思い浮かべ、夕方にまたコインロッカーから取り出すところまで考えたところで・・・
開けたくない心境になるだろうなと思った。
ユウキ「悪い、コインロッカーの案は無しだな。
夕方に平井がコインロッカーから取り出すってなら話は別だが・・・な。」
平井は一瞬考えてから、絶対に無理だと言った。
平井も俺と同じような心境になったのだろう・・・。
ましてや、平井は視えたようだし、さっきの情景が思い出されてしまうのだろう。
俺はシッカリと包み直し、鞄の中に閉まった。
電車の中でも、学校に着いてからも、夕方までずっと鞄の中を気にして過ごした。
まぁ、平井から何か厄介なものを渡されると・・・毎度のことなんだが・・・
今回は平井が、何度も何度も気にしてくれたおかげで、普段の二倍は時間が長く感じられた。
自宅の最寄り駅に着いたところで、平井が髪飾りをどうするか聞いてきた。
普段なら俺に渡した瞬間から、全く気にする奴じゃない。
朝の光景のせいなのだろう・・・。
さて、どうしたものか・・・といっても、平井にまで影響を及ぼす程のモノだ。
俺ではお手上げだ。
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