2人が本棚に入れています
本棚に追加
ユウキ「平井、今から俺行ってくる。」
ヒライ「?・・・どこにだよ?」
ユウキ「俺のばぁちゃん所へ。」
ヒライ「何で今からばぁちゃんなんだよ?
コレはどうするつもりなんだよ!」
ユウキ「その為に行くんだよ。」
平井は驚いた表情になった。
当然の反応かもしれない。
今までは俺に手渡して、ハイ宜しくだけだったのだから・・・。
どんな風にどうしていたのかなんて知るはずもない。
とりあえず、ついてくるか?と聞いたら、平井は一緒に行くと言った。
で・・・、2人で行くことになった。
ばぁちゃんの家は、俺の自宅から徒歩5分の場所にある。
駅からは逆方向だから、一度自宅の前を通り過ぎることになる。
が・・・、自宅に寄ってから行く気などない。
寄ってから行く気などないのにだ・・・、通り過ぎようとしたところで、平井がトイレ貸してくれと言い出した。
あと5分待て!と言ったが、5分も待てないなんて言いやがる。
仕方なく俺は鍵を開けて、平井をトイレへ誘導した。
でも、すぐに出られるように、靴を履いたまま玄関に立って待っていた。
ぼんやり、玄関のドアを眺めながら待つ俺・・・。
こういう時って、時間が普段の何倍も長く感じられてしまう。
時計を何度も見て、平井に早くしろ!と声をかける。
最初は返事をしていた平井だが・・・、返事もしなくなった。
どうせトイレくらいゆっくりさせろ!と思ってるんだろうと・・・思っていたんだが・・・。
それにしても、遅い!
大の方だったのか?
ユウキ「オイッ!!平井!!返事くらいしろよ!!」
・・・・・・・・・。
マジで返事くらいしろ!!っつうの!(怒)
俺は脱ぎたくなかったが、靴を脱いでトイレの前まで来て異変に気付いた。
?!
平井だけじゃない!!
誰かがいる・・・。
しかも、個室のトイレにだ!!
鍵が開いてることを願いながら、トイレのドアノブを勢いよく引っ張った。
――――バァンッ!!
ユウキ「平井!!」
平井はドアの前に立っていた。
立っていたけど、肩から平井のものではない髪が垂れていた。
それも大量に・・・、そうまるでそこに頭があるかのようにだ・・・。
最初のコメントを投稿しよう!