【249日】始まりの100秒

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ソレは目の前で起きた 横断歩道。緑色の、青信号。周囲の絶叫 猛速のスポーツカー。小柄で華奢な身体 赤色が舞い、黒色が走り去る 無音だった。 何が舞ったのか、目で追う 少女は強かに、黒く冷たいアスファルトへと――打ち付けられた なんとも言えない、命の音が響く 悲鳴がこだまする中、誰も少女に近づかない 「……おい。生きてるか?」 それでも。短絡的な僕は、その赤色に駆け寄る 「……は。あたしを舐めないで……全ては筋書き通り……貴方が寄り添うことも含めて、ね」 意識はある。でも、色んな意味で危ない状態だろう 「……お前。なに言ってんだ? アタマ打ったのは分かってるけど……そんな、どこぞの電波女みたいになるもんなのか?」
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