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数時間後。
なぜ僕は付き添っているんだろう、と思い始めた頃
少女は病院で目覚めた
「……ふ、む……ここは……」
「病院だよ。カルマ記念病院」
「カルマ……そう。筋書き通り、ね……」
少女は――自分の世界にどっぷりと浸かり込んだように、思考の海へと沈んでいった
数分が経っても、呟きは止まらない
堪えきれず、疑問を口にした
「さっき言ってた『筋書き通り』って、どういうこと? 自分が事故に遭うって知ってたみたいな言い方だったけど」
「……×××××」
「……え? なんて言った?」
くるり、とこちらを向いて。
睨みながら、復唱した
「『……神だから』って言ったの」
その言葉に、僕は大人げないけれど……イラついた
「……え? じゃあ何? 君は『知ってて事故に遭った』と?」
「『君』じゃないわ。姫みたいで素敵だけれど……。そうね『春』とでも呼んでちょうだい」
少女……もとい、春は言い放つ
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