平穏で、世界一幸せな日常。

4/8

5455人が本棚に入れています
本棚に追加
/101ページ
ドラマの最終回のセリフは、やはり大騒ぎを引き起こした。 ファンを蟻呼ばわり!? とか、 あのキャラに騙された! とか。 インターネットではそれはもう炎上炎上で、私への悪口も多々書き込まれていたのだ。 でも……。 「…羽山のせいじゃないもの。」 「えっ…?」 「誰のせいでも、ないの。」 「遊里さん……。」 インターネットには、批判的な書き込みと、そうではない書き込みとがあった。 『あんなにも深く一人の女性を愛せる海斗は、やっぱり素敵!』 『妻への告白、かっこ良くて痺れた!』 『奥さんは世界一の幸せ者だね!』 こんな、温かい書き込みもたくさんあったのだ。 「私ね、確かに辛かったけど…改めて思ったの。……本当に、私は世界一の幸せ者だって。」 海斗に深く愛されて。 優しい子供達がいて。 平穏で、でも幸せな毎日がある。 「エリさんもそうでしょう?羽山に愛されて、子供達がいて…世界一、幸せでしょう?」 私が微笑んで尋ねたら、エリさんは目に涙を溜めて何度も頷いた。 「はいっ…幸せです…ありがとうございます遊里さんっ!!」
/101ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5455人が本棚に入れています
本棚に追加