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「は…羽山ぁぁ!!」
顔を洗ってしゃっきりとした頭でリビングへ向かうと、そこに居たのは羽山祐二だった。
羽山祐二。
今日本で活躍する大人気俳優だ。
そして、私の友人でもある。
びっくりして叫んでしまった私に、羽山が苦笑した。
「元気だなぁ、遊里は。」
「ほんの10分前までは口を開けて寝ていたがな。」
海斗がバラした事実に私の顔が真っ赤に染まる。
「そ、そんな恥ずかしい事バラさないでよっ!」
「安心しろ。とても可愛いかった。」
そういう問題じゃ…ない、よね?
と思いつつ「可愛い」という単語に反応してしまう自分が憎い。
「いや、すみません。こんな朝早くに来た俺が悪いんです。悪いな、遊里。」
「ううん!羽山忙しいもん、仕方ないよ。元気だった?会うのしばらくぶりだよね。エリさんや子供さん達も元気?仕事忙し過ぎて参っちゃってない?」
久しぶりに会えた喜びのあまり、マシンガンの如く質問を浴びせてしまった。
全部言い終えてからそれに気付き、隣に座る海斗に軽く頭を小突かれる。
「ゆっくり話せ。どれから答えて良いか分からないだろう。」
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