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薄暗い倉の中、古い本独特の匂いに囲まれて2人の子供がいた。
「ねぇ、蒼。やっぱり新撰組はかっこいいよねー!!」
古い本を顔を埋めるようにして読んでいた子供が、蒼と呼んだ子供の方を向いて言った。
話しかけた子供は、ふわっと軽く波打つ髪を肩の辺りで切り揃え、ぱっちりした二重の可愛らしい顔をしている。
「紅。新撰組も確かに良いけれど、私は長州の方がかっこいいと思うよ。」
呼びかけに少し顔を上げて答えた蒼は、紅にそっくりで、髪色も髪型も一緒だったが、さらっとしたストレートだ。
そして蒼の方は中性的で、男の子と言えば見えなくもない。
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