プロローグ

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紅の話は中々面白かったし、その方法ならば治療することも出来るかもしれない、と蒼は思った。 ――暫くして蒼は、はっとして立ち上がった。 「確かに面白いけど、幕末には行きたくても行けないし、剣道の稽古の時間だよ!?紅、遅刻する!」 「えぇっ!?あっ!やばいー!!!」 2人はバタバタと本を片付けて、倉を出ようと木の梯子に手を掛けた。 突然、地面がゴゴゴゴッ……と不気味に地鳴りし始める。 と同時にどんっ!!!という衝撃が2人を襲った。 2人の体は別々の所に吹き飛ばされ、蒼は棚に体を強かに打ちつけて声を上げる間も無く意識を失った。 .
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