アラブ日和

日本逃亡

寝ている間に時間が過ぎて、乗り継ぎのドバイまであと三時間くらいになっていた。
わーお。私はやっぱり緊張感が無いのかな？
実は日本脱出の日の朝も、これで当分会えなくなるお姉ちゃんのお見送りを、寝ていて忘れるところだったんだよね。

さっきまではあんなに、怖かったのに今は落ち着いている。寝て良かった。

ドバイで九時間の待ち時間。本当はもっと短いのがあったんだけど、怖くて長い待ち時間を選んだんだ。

ドバイの空港はすごく綺麗でびっくり。
「すごい！！綺麗！大きい！アラブの伝統衣装を身に纏った人がいっぱい！」
か、かっこいい！民族衣装マニアな私は思わずふらふらっと着いて行きそうになる。
ドバイ空港(本名知らないけど)は大きいし、なんでも揃っていて予想以上の豪華さ。
無料のインターネットもあるし。
でも荷物が合計８０ｋｇくらいある私は大人しくひとところに留まることにした。
手頃なベンチを見つけて、一眠り。というかまた眠る。
あと１２時間後くらいにはシリアにいると思うと、複雑な感じ。決して嫌な訳じゃないのに、食べる気が起きないほど、気持ちが悪い。
緊張。通常じゃ考えられ無いほど、緊張してる。
さっき飛行機の中で爆睡できたのが嘘のよう。