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入学式から早1週間がたった。
1週間もたてば、クラスにしだいとグループができたりするものだ。
かくいう俺はというと、まだ出来てはいなかった。
なるべく人と接したくないからな
などと、1人でに思っていると周りからこんな話が聞こえてくる。
「ねぇ、部活何処にするか決めた?」
「決めたよ~、私は吹奏楽部に入ったの~。由紀は?」
「あたしは女バスに。ほら体動かすの好きだしさー…」
クラスの女子グループから聞こえてくる部活の話。
そう、今クラスに残っている奴大半がこの部活決めの為に残っているのだ。
かくいう俺も、部活決めに追われていた。
この学園では、一年生は必ずどこかの部活に入らないといけない決まりがある。
「はぁ~、面倒くさい決まりだ。一体誰が作ったんだか」
またぶつくさと文句を垂れていると話掛けられる。
こんな時に誰だよ、と思いながら声のした方に振り向くとそこには見知った顔があった。
「明日香か、何の用だ?」
少し苛立った様に返事を返す。
が、明日香はそれを気にする風もなく普通に受け答えする。
「うん、えとね~。…部活決めた?」
「今のこの状況で分かるだろ?決まってないよ」
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