人気者なキミ

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「何? 何か言った?」 しかも彼はわたしを好きではないと言う。 「い、いえ……」 なのに何の意味があってオツキアイとやらをしなければならないのか。 全くわからない。 「なら早く歩いてくれる?」 「ちょっ……先輩!?」 それがどうして今、先輩と登校しているのか、何で手まで繋がれちゃっているのか。 わたしの脳内は疑問符で占領されている。 しかも、周りを歩いているのはわたし達と同じ学校の生徒ばかりで、茜曰く誰とも付き合わないことや、この容姿から有名人だという小林先輩と手を繋いで(正しくは引っ張られて)いるものだから、必然と一緒にいるわたしも注目されているわけで。 特に女子からの視線が棘のように突き刺さって仕方ないのだ。しかも皆、何やらこそこそと話してるし。 ……怖い。 体育館裏に呼び出しとかは勘弁してほしい。 歯医者を嫌がるちびっこ状態で半泣きのわたしをお構いなしにずるずると引きずる小林先輩。 一体わたしが何をしたというのだろう。こんな理不尽なことがあってもいいのだろうか。 誰かこれは夢だと言ってください!
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