真面目なキミ

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未だにわからない。 どうして先輩がわたしに拘るのか。 けれど、話せる時がくるまで待つと言ってしまった以上、尋ねることなどできるわけもなく、口から出かけた言葉を飲み込んだ。 「ミィ」 明日は雨なのだろうか。空気が少し、埃っぽい。 「俺のこと、ちゃんと知って。誤解とか勘違いとか、そんなのないくらい」 ブルーグレーがゆらりと揺れた。 わたしは何て言ったらいいのかわからずに、ただコクンと頷いただけで。それでも小林先輩は、目を細めて穏やかに微笑んだ。 「じゃ、じゃあゲームしましょう!」 整いすぎた彼の微笑みは、正直心臓によろしくない。あんな顔、恋愛感情がなくたってうっかり見惚れるに決まってる。 そんな心情を悟られたくなくて、咄嗟に口をついて出た言葉は、自分でもよくわからないもので。 「ゲーム?」 当然のように、小林先輩は訝しむ。 「質問ゲームですっ。お互いに質問に答えていくだけ。パスは三回までっ」 「……それ、ゲームにする必要あんの?」 ですよねー……。
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