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「何が?」
「何がって……そんなに遠いって知ってたら、何としてでも断ってました」
「いいんだよ。俺がミィといたいだけだから」
「えぇー……」
相変わらず強引に我が道を行く小林先輩に、それ以上何も言えなくなってしまう。
そして、それからは何事もなかったかのように小林先輩によって質問ゲームが再開されたのだった。
※※※※
「あの、家、ここです」
一棟のマンションを指差して立ち止まる。
送ってもらったのが申し訳ないくらい駅から近いそこの三階に河瀬家がある。
「で、ゲームは俺の勝ちでいいの?」
「うっ……」
そうなのだ。
言い出しっぺであるわたしは一度パスを使ってしまい、一方の小林先輩は全部に答えてくれた。悔しいけど仕方ない。何故なら、唯一使ったパスの質問は、中間テストの順位だったのだから。クラスで後ろから三番目だなんて、口が裂けても言えなかったのだ。
「じゃあ、約束通りお願いを聞いてもらおうかな」
「はい……」
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