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「階段長すぎるわよ…」
若干疲労の色が見えつつ、そう愚痴を零すのは夢見
「仕方、ないよ……ふぅ」
息も切れ切れに返事をしたのは七海
「まぁ大学付属なだけあって無駄にデカいからな」
一方の蒼空は二人とは違い随分余裕があるように見える
「朝っぱらからこんなに疲れるなんて、思わなかったわ…」
彼女らの目的地は学校の最上階である5階のさらに最奥に位置する宿直室
そこに七海と蒼空が先日言っていたあの人がいるらしいのだ。
そう、最上階の最奥で時間がかかる、さらには恐らく長話になるであろう、と言うことから彼女らは普段の登校時間よりも大分早くから行動していたのだ
「ちょっと聞きたいんだけど、『あの人』って言うのはどんな人なのよ?」
「もうすぐ着くのに?…と言うか、私はしんどいから…よいしょと…はぁ、あまり喋りたくないです」
七海は平均的な高校生よりも幾分体力に難がある。それ故に階段を上るだけで、疲れきってしまうのだ。
「そうだな…彼女、結城さんはなんて言うか…凄く不思議で変な人だな」
七海と違い余裕のある蒼空が夢見の質問に答え始めた
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