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夢見は結城に先ず、予知夢を視れることを話した。
次に予知夢に出てきた女性の携帯に、着信があった後飛び降りる夢、むしろ突き落とされたように見えたこと。
そして七海と蒼空の二人に伝えたところ、結城に相談しようと持ち掛けられた為、会いに来た…と言うことを簡潔に説明した。
「そう…あなた予知夢…未来予知が出来るのね…」
ここまでに至る経緯を説明した夢見の目には、何故だか彼女が少し、戸惑っているように映っていた。
だが、さほど気にせず夢見は話し始めた。
「えぇ…そしてあたしが思うにですが…その女性を突き落としたのは、あなたの言うところでの『存在しえないモノ』じゃないのかと思っています」
これに対し結城は少々考え込んだ後、再び口を開いた。
「…そうね、可能性はあるわ。いい線いってると思う。ただね?今の段階では私に出来ることは何もないわ」
「じゃぁあたし達はどうするべきですか?ただ事件が起きるのを待ってろ?」
「こんなこと聞いたら、俺らもじっとしとくのは胸糞悪い」
夢見の説明中一度も口を挟まなかった彼もまた反抗の色を示す。
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