†…2…†

4/8
前へ
/78ページ
次へ
「えっと…結城さん?さっき七海が言ってたことなんですけど…」 「あぁ、巻き込まれる可能性があるってことよね?その通りよ」 何も言わず話を戻したのに、夢見が言わんとしてることを分かったこと。 そしてとんでもないことを、平然と言ってのけたこと。 そのせいで夢見は、珍しく呆けた表情をしている。 「俺と七海はそのことを知っていた。だから一条さんをここに連れて来たんだよ。」 すると再び突然 「アイツらが関わってない夢なら私達も気にしなかったよ?でも関わってるんだったら夢見ちゃんが心配だもん」 顔の汚れが見事に落ち、サッパリしている七海が、扉を開けるなり会話に再び加わった。 「あんた……そんなことより結城さん、それこそ何もせずじっとしてろって言うんですか?」 七海がいると本当に話が逸れる…そう思った彼女は何か七海に言いたそうだったが、話を進めることを最優先した。 「夢見ちゃん…今何言おうとしたの?なんか…またバカにされるような気がしたんだけど…」 「別に『じっとしてろ』なんて私は言ってないわよ?私はただ、私にはどうすることも出来ないって言っただけよ?」 「と言うことはつまり、俺たちに被害者が出る前に解決しろと…?」 「そーゆうことよ。でも少し違うわ……被害者が出る前に、あなた達が解決するのは不可能だわ」
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加