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「えっと…結城さん?さっき七海が言ってたことなんですけど…」
「あぁ、巻き込まれる可能性があるってことよね?その通りよ」
何も言わず話を戻したのに、夢見が言わんとしてることを分かったこと。
そしてとんでもないことを、平然と言ってのけたこと。
そのせいで夢見は、珍しく呆けた表情をしている。
「俺と七海はそのことを知っていた。だから一条さんをここに連れて来たんだよ。」
すると再び突然
「アイツらが関わってない夢なら私達も気にしなかったよ?でも関わってるんだったら夢見ちゃんが心配だもん」
顔の汚れが見事に落ち、サッパリしている七海が、扉を開けるなり会話に再び加わった。
「あんた……そんなことより結城さん、それこそ何もせずじっとしてろって言うんですか?」
七海がいると本当に話が逸れる…そう思った彼女は何か七海に言いたそうだったが、話を進めることを最優先した。
「夢見ちゃん…今何言おうとしたの?なんか…またバカにされるような気がしたんだけど…」
「別に『じっとしてろ』なんて私は言ってないわよ?私はただ、私にはどうすることも出来ないって言っただけよ?」
「と言うことはつまり、俺たちに被害者が出る前に解決しろと…?」
「そーゆうことよ。でも少し違うわ……被害者が出る前に、あなた達が解決するのは不可能だわ」
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