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そのせいで声を掛けてきたのは、クラスメイトの少年
「何?やっぱ結城さんって警察と繋がってんの?少し噂になってんだぜ?」
「噂って…お前そんな噂信じてるのか?七海はバカだから何言っても可笑しくねぇよ…」
蒼空が少し困惑しながら友人である彼、森野大地(もりの だいち)に誤魔化す
「にしても結城さんって、ほんっと可愛いさも格好よさも兼ね備えてるよなぁ~普段はおっとりしてんのに、真面目なときは格好いい…そして何よりあのプロポーション!!もう毎日無駄にカウンセリング行っちゃう!!何故!!あのような可憐な美女を!!知らないやつが多いんだ!!」
だが、誤魔化す必要はどうやらなかったらしい…七海の言葉そのものよりも、結城について大声で熱弁している。
「ちょっと…大地くんウルサいって!落ち着いて落ち着いて!」
「これが落ち着いてなんかいられるかってんだ!!ライバルが増えるのは仕方ねぇけど、やっぱあの素晴らしさは全生徒が知るべきだ!!今から校内放送で言って来る!!」
「お、おい大地!そんな余計なことしなくてもいいと…」
蒼空が引き留めようとしたが、結城への想いを抑えきれず走り去る大地。
そんな彼の背中を目で追い、夢見は独りでに呟く
「彼、一体何しに?なんて言うか…嵐みたいな人ね…」
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