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「あーそうだね…大地くん元気が取り柄だから、いつもあんな感じだよ?」
独り言のつもりだった夢見は、七海に答えられ、内心少々取り乱しながら
「そ…あたし、あなた達以外とあまり喋る気ないから、どうでもいいわ」
と、七海に言ってしまったがために、夢見は驚くこととなる。
「ゆ、夢見ちゃん…?それホントに言ってるの…?」
「あたし何か変なこと言ったかしら?」
「夢見ちゃ~ん!!私嬉しいよ?夢見ちゃんがそのくらい私のこと好きだなんて…あぁもう可愛いやつめ!!ホント大好き!!」
不意に抱き付く七海に驚く夢見だったが、すぐにいつも通りの険しい表情へと戻る。
「暑苦しいわね…さっさと離れてくれないかしら?」
「七海…みんな見てるのに恥ずかしくないのか?」
「えーむしろこんな美人の夢見ちゃんと、抱き締めあえるの自慢したいくらいだよ?」
すると突然、先程走り去った彼が戻ってきた。
「月波?結城さん程じゃないにしろ、美人な一条に何してんだよ?」
「あれ…?大地くん放送するんじゃなかったの?」
「あんたさ…それ褒めてるわけ?貶してるわけ?」
七海が大地に気を取られ、力を緩めた隙に、夢見はそう発言しながらそっと離れていた。
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