†…3…†

4/11
前へ
/78ページ
次へ
「あーそうだね…大地くん元気が取り柄だから、いつもあんな感じだよ?」 独り言のつもりだった夢見は、七海に答えられ、内心少々取り乱しながら 「そ…あたし、あなた達以外とあまり喋る気ないから、どうでもいいわ」 と、七海に言ってしまったがために、夢見は驚くこととなる。 「ゆ、夢見ちゃん…?それホントに言ってるの…?」 「あたし何か変なこと言ったかしら?」 「夢見ちゃ~ん!!私嬉しいよ?夢見ちゃんがそのくらい私のこと好きだなんて…あぁもう可愛いやつめ!!ホント大好き!!」 不意に抱き付く七海に驚く夢見だったが、すぐにいつも通りの険しい表情へと戻る。 「暑苦しいわね…さっさと離れてくれないかしら?」 「七海…みんな見てるのに恥ずかしくないのか?」 「えーむしろこんな美人の夢見ちゃんと、抱き締めあえるの自慢したいくらいだよ?」 すると突然、先程走り去った彼が戻ってきた。 「月波?結城さん程じゃないにしろ、美人な一条に何してんだよ?」 「あれ…?大地くん放送するんじゃなかったの?」 「あんたさ…それ褒めてるわけ?貶してるわけ?」 七海が大地に気を取られ、力を緩めた隙に、夢見はそう発言しながらそっと離れていた。
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加