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「だったらさぁ?早く谷川さんの家案内してよ」
「ナビ任せっきりのやつが偉そうにすんなよ…」
「もう少しで着くとか言って、やっぱり迷ってるよね?」
「のどかな癖に道ややこしいんだよ…」
大地が蒼空に紙を渡したが為に、七海はそのまま道案内を任せたのだ。
そして現在彼らは道に迷っている。
「可笑しいな……この辺りのはずなんだけど…」
「蒼空さん…さっきから同じとこウロウロしてますよ?いつ着くんですか?」
「うるさい……地図が簡単すぎて、逆にわかんねぇんだよ…」
彼らが何度同じところに来ただろうか…そんな時1人の女性が声を掛けて来た
「えっと…君たちが大地のお友達……かな?」
「はい……?」
「あぁ!ごめんごめん!人違いならいいの、気にしないで?」
蒼空が答えると、彼女は慌てて訂正し立ち去ろうとした。
「えぇと…谷川さん…ですか?確かに私たち大地くんの友達ですけど……」
「あれ?やっぱりそうだったの?いやぁ、大地が『友達が行くから』って言ったもんだからずっと上から見てたのよ。そしたら常磐の制服着た子が、ウロウロしてるんだもん…もしかしてって思って」
間違ってたらどうしよう…と思っていたのか、彼女は安堵の息を漏らしながら説明した。
そして蒼空が七海に続き、彼が気になっていたことを聞いた。
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