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彼女、谷川実(たにかわ みのり)が七海と蒼空の前に2人、もとい3人では食べきれないであろう量の、クッキーやドーナツ、オレンジジュースなどを出しながら話し掛ける
「軽くご飯作ってあげるから、出来るまでそれで我慢してね?」
それらを見、七海は瞳をより一層輝かし手を伸ばす
「は、はい!遠慮なくいただきます!!」
甘いものが得意ではない…むしろ苦手な蒼空は、もはやおぞましいと言ってもいい光景を目にし、呟く
「一人暮らしでこんなに蓄えいるのかよ…女って怖い」
そしてキッチンに立ちながら実が話を続ける
「……それで?君たちはなんで来たのかな?若い子が来てくれるの嬉しいけどね」
若いと言ってもせいぜい3つくらい歳上だろう…蒼空がそう考えながら、大量のお菓子には手を付けず答える
「谷川さん、最近常磐辺りで噂になってる話知ってますか?」
「実でいいよ。常磐かぁ……噂くらいいっぱいあるでしょ…?変質者がよく出るとかさ……いろいろ」
若干青ざめ、声のトーンが下がった彼女を見て、蒼空は確信し単刀直入に問い質した
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