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そして今に至る。
「もう…兄さんは仕方ないですね」
そう言って腕を組んできた。
「おい!?何してんだよ?」
「デートだからですよ?ちゃんとエスコートしてくださいよ?」
そう言いながら腕を組んだ状態で俺を引っ張るように進んでいく。
いやこれは、どっからどうみても…俺がエスコートされてるだろ。
「暑苦しいから離れろ」
「嫌です」
今は7月真っ只中…。
こんな時期に腕組みしててコイツは暑くないのかよ。
どうするかな…。
とりあえず、思い付いた事を言ってみる。
「俺の汗が付くぞ?」
「兄さんの汗ならついても大丈夫です」
「汗臭くなるぞ?」
「兄さんの臭いなら大丈夫です」
く…手強い…。
流石は遥…一筋縄ではいかんな。
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