ブラコン過ぎる妹

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「ここですよ」 結局、遥に腕を拘束されたまま目的の場所に着いたらしい。 「なあ遥?お前が買いにきたのはこれか?」 「そうですよ?兄さんがえらんでくださいね?」 「これは兄にえらばせる物じゃないだろ?」 「兄さんの好みがいいんですよ」 これとは夏の定番。 そう、水着である。 「この年で兄と水着を買いにきて、えらばせる妹はいないだろ?」 「ここにいますよ?」 「お前を普通の妹の枠に入れるな」 「兄さんひどいです…私は普通の妹なのに」 「どこがだ?」 拘束された腕を拘束されていない方の手で指差しながら言う。 「これはスキンシップですよ?」 「兄と妹でか?」 「もう兄さん、もっと過激なスキンシップの方がいいんですね?」 「誰がそう言った?」 「兄さん…じゃないですか」 拘束した左腕に頬をピタッと付け遥は言う。 「言ってないだからベタベタするな」 「兄さんは照れ屋さんですね」 何故そうなる? この妹の思考が読めない。
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