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兄さんは私の枕を持ち部屋を後にしようと扉に手をかけた時に私が…。
「兄さん…抱きまくらも一緒にどうですか?」
兄さんが立ち止まりこちらに振り返り…。
「抱きまくら…?そんなのあったか?」
「ここにありますよ?」
私は自分の胸元に手を当てながらそう言いました。
「どこだ?」
「ここにあるじゃないですか?わ・た・し・ですよ?」
「いらん」
「イタズラしてもいいですよ?」
「いらん」
「下着付けてないですよ?」
「付けろ」
「触り放題ですよ?」
「枕だけで十分だ」
バタン!
そう言って兄さんは扉を勢いよく閉めて出ていきました。
「もう…兄さんたら相変わらず…放置プレイですか…」
兄さんの枕をギュッと抱きしめて…そっとキスをして…呟くように。
「兄さん…」
あ…。
きっと…兄さんも私の枕をこういう風に使うんですね?
「えへへ…なら兄さんと間接キスですね…」
もう…兄さんたら…!
あの態度は照れ隠しだったのですね?
再び、ベットに上り…兄さんの枕を抱きしめたまま横になり一言。
「兄さん…おやすみなさい…」
良い夢が見れますように…。
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