4747人が本棚に入れています
本棚に追加
/431ページ
7月の終わり。
大学が夏休み真っ只中。
夏本番。
しかし、俺はバイト詰めの毎日。
そんな時に妹が。
「兄さん海にいきましょう」
リビングのソファーでくつろいでいる俺に言ってきた。
「急だな、いきなりどうした?」
「夏と言ったら海ですよ?海と言ったら水着ですよ?」
「まあ、そうだな」
「だからいきましょう」
「いや、流れがわからん」
遥が不満そうに頬を膨らませながら。
「流れとか気にしちゃダメですよ?」
「バイトあるから無理だ」
「妹の為にたまにはひとはだ脱いでください」
「無理を言うな」
「なら服を脱いでください」
は?
なぜそうなる?
「服を脱ぐ意味がわからん」
「そんなの決まってるじゃないですか!ひと夏の思い出を作るのですよ?」
「そういう思い出は作らん」
「ぷぅ~なら、どういう思い出ならいいんですか?」
頬をプクっと膨らませて言う遥、コイツは子供か。
「兄と妹との健全な思い出なら検討しよう」
「なら健全なキスをしましょう」
「まったく健全じゃないだろ」
「欧米式挨拶ですよ?」
「ここは日本だ」
最初のコメントを投稿しよう!