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突然のカミングアウトに、思わず口に含んでいたスイカを吐き出しそうになった。
「ちょっと、シンちゃん驚きすぎ。実はね、数日前に告白されたの」
「ミイが脈絡もなくそんな話を切りだすからだよ。それで……どうするの?」
「……シンちゃんはどう思う?」
ミイは、食べかけのスイカを持ったまま、俺の目をまっすぐに見つめていた。
「小林か。いいんじゃない?」
俺はミイから目を反らし、わざと興味がなさそうに答える。
きっとミイは、そんな俺の態度を不満に思うだろう。
「いいって……なんでよ」
ほら、やっぱり。口をへの字に曲げているのが横目で見てもわかる。
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