821人が本棚に入れています
本棚に追加
しかし、世の中そんなに甘くは無い。
「あなたがレグルスですね」
突然現れたエメラルドの瞳の黒髪の少女アレイナ。
彼女の瞳に愛するシルヴィアの面影を見る。
だが、彼女はとんでもない女だった。
次の瞬間、イオルは驚愕する。
「傷の治療費および宿泊料と食事代。あわせて、金貨300枚いただきますわ」
法外な治療費などをにっこり笑って請求してきた。
だが、そんな大金払えるわけがない。
そういうとイオルはアレイナに無理やり奴隷契約を結ばされる。
「お金がないなら、金貨300枚分身体で払っていただきます」
そのときから、イオルは、村の奴隷となった。
正義感あつく皆に慕われる紅の傭兵王アリオールは、村の独立不羈を守るために、傭兵団を組織し、戦いに明け暮れていた。
そして、嘘八百、傍若無人の極悪姫君アレイナ。
彼女もまた商団を率い、村の経済を支えるため、自分のすべてをかけていた。
必要あらば、女としての武器を使い、商談を成功させるアレイナにイオルの心は乱される。
そして彼女たちは眠っていたイオルの心を目覚めさせていった。
それがレグルスとなったイオルの戦いの始まりである。
最初のコメントを投稿しよう!