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シンクに立ち、手を洗って包丁、まな板も洗う。
その水音に、お風呂場からの水音が重なる。
雨のときの水音はあまり好きじやないけど、
こういう、生活感を感じる水音は好きだ。
人が生活を営んでいるのを感じられて、私はなんだか心が柔らかくなる。
しばらくして、両方の水音が止む。
お風呂場からは、ばあちゃんが洗剤とスポンジで浴槽を洗う音がする。
私は、冷蔵庫から夕飯の材料を見繕い、鍋に水を張り、ガスコンロの火を付ける。
何気ない生活の一部分。やり方や、やる人は違えど、やる内容はどこの家庭でもあることだろう。
でも、私にはこのシーンが大事に思えてならない。
私が夕飯の用意をして、ばあちゃんがお風呂を用意する。
それは、私の中ではある意味、儀式的というか、ルールになっているのだ。
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