弐 為

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それから土方が進め役となり話し合いが始まる。 「私はここの局長の近藤勇だ。 君達は?」 「芹沢恪為。 後ろのが相為。」 「何故隠れているのです? 失礼、副長の山南敬助です。」 「人見知り。 あんまり気にしないで。」 「そうか。 君達は幾つなんだい?」 「15。」 「相為くんもかい?」 「双子だからね。」 話し合いは近藤、山南が質問し恪為が応えることで進んでいる。 話している間に一人の者が相為に近づく。 相為はびくびくしている。 「相為くん今日は。 僕は沖田総司といいます。 顔を見せてくれませんか?」 恪為は気になりながら近藤達と話し合う。 なので相為、沖田はほったらかしだ。 沖田は相為に優しく言う。 だからなのか相為の震えは止まった。 だが顔は見せない。 「やっぱり駄目ですか。」 沖田は拗ねた。 その様子を見てか相為は少し顔を見せた。 見せたのは顔の半分だけだが。 沖田はそれだけで十分だった。 「そっくりですね。」 その言葉をきき恪為は振り向いた。
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